CALAMARI CALAMATTE

佐野まいけるの日記

20210103_明日への猶予の餅

起きてから雑煮を食べるまでの流れは、昨日をコピー&ペーストしたかのように同じだった。元旦から3日続けて同じ雑煮だが、夫は特に文句を言うでもなく食べている。テレビでは「ヒグマを叱る男」という番組をやっていて、まぁ比喩だろうと思って見ていたら本当にヒグマに向かって「コラッ!」とやっていたので驚いた。ほんの10mやそこらの距離にいるヒグマに向かってである。知床でサケやマスを獲って暮らしている老漁師の話だった。しばらくチャンネルをそのままに見入っていたが、「そろそろクマはもういいんじゃない?」という夫の一言で我に返った。そうね、クマにはそんなに興味ないや。

いまいち朝の憂鬱が抜けないので、年末に録っておいた「岸部露伴は動かない」を観ることにした。1はリアルタイムで観たので、2と3を。ノンアルコールビールとジャッキーカルパスとあたりめを用意して、眼鏡をかけて本気の鑑賞だ。制作陣のJOJO愛とこだわりが随所に見える作品で楽しめた。漫画ではすっ飛ばされているコマとコマの間にあったはずの動きをうまい具合に補っていて感心した。ただこう言うと敵を作りそうなのだが、どうにも私は高橋一生を受け付けない体のようで、それだけが辛かった。素晴らしい岸部露伴ぶりだったのだけど。

そう言っている間に、UNIQLOから荷物が届いた。夫は年末にUNIQLOでオーダーしたスーツが届いたんじゃないかとそわそわしていたが、届いたのは細々と年末に注文した防寒品だった。初めてヒートテックのエクストラウォームという生地の分厚いものを買ったのでその場で着てみた。え?暖かい・・・私がさっきまで着ていたヒートテックは何だったのか。もしかして街の皆はこの暖かさを享受している・・・?夫は当然だという顔をして呆れている。早く買うべきだった。

開封が一区切りついたところで、登山靴の掃除を開始。この登山靴は昨年の11月に汚したものだ。早く綺麗にしなければというプレッシャーに負けずに年を越した。床に新聞紙を敷き、歯ブラシで乾いた泥を落とす。こういう作業は昔から好きだが、始めるまでが億劫なのだ。泥が固く乾いて取れないところは竹串を使った。それでもどうも汚れが落ち切っていないようなので、床にビニールを敷いてバケツに水を汲んできて更に歯ブラシでこすった。

何にも追い立てられずに、こんな暮らしだけしていたいと強く思う。好きだと思っているイカに関する活動でさえ、面倒に感じられることが多々ある。

夜はいつも通り鍋をして早めに切り上げ、夫がブログをやってみたいというのではてなブログの手ほどきをした。食べログをせっせと更新していても著作権が食べログへいってしまうのがもったいないというのが始まりだ。ひとしきり管理画面をいじって記事を作っていたが、思うようにいかないらしく、夫から強いストレスの匂いを感じたのでやめるように言った。

今は大人しく鬼滅の刃を読んでいる。私は餅を焼いている。明日を思うと憂鬱なので目の前の餅だけを楽しみにする。餅2つ分だけ、明日への猶予がある。