CALAMARI CALAMATTE

佐野まいけるの日記

日記:伸びないパッションフルーツ、ジャック・ニコルソンの笑顔

目覚めて時計を見ると、7:05だった。ベランダに植えたパッションフルーツの様子を見に行く。窓からちらり覗いてみると、ものすごい伸びている! ベランダに裸足で降りた。二株植えたのだが、両方とも5m以上伸びていて、花芽どころか若い実が成っているところもある。一昨日あげた肥料のおかげかな。

目覚めて時計を見ると、7:05だった。さっきのは夢だったのか。さすがに一晩で5mは伸びすぎだよな。さて現実はどうかな、と確認しに行くと、伸びている! さっきの夢ほどもさもさではないけれど、脇芽も育って葉が茂っている。梅雨前に育ってくれて助かる。

目覚めて時計を見ると、7:05だった。怖い。さっきのも夢だったのか。寝ぼけまなこの夫に夢を見た話を聞かせて現実感を得る。一応ベランダを見に行くと、パッションフルーツは昨晩とおんなじ姿で佇んでいる。これは現実だ。

夢の話はさておき、今日はハリーポッターの舞台『呪いの子』を赤坂で観てきた。少し早めに家を出て優雅に朝ごはんでも食べて開演を待とうかなと何気なく夫に話したら、朝食におすすめの店を探して教えてくれた。「こんが」というおにぎり屋があるらしい。ずっと行きたいと思いつつ行けていない大塚の「ぼんご」監修の店である。

実際行ってみると、片手ではとても持てない大きいおにぎりにこれでもかと具が詰められているのに、ふわっとしていて大変おいしかった。私はおにぎりが大好きなのでどんなおにぎりでも大体おいしく食べられるのだが、これは別格だ。帰りに夫の分を持ち帰りした。

公演も大満足だった。ハリーポッターは今回誘ってくれた友人の影響でごく最近ハマり、完全に付け焼刃で臨んだのだが、関連映画をすべて観ておいたおかげでストーリーに置いて行かれることなく入り込めた。自分の中での最長映画「地獄の黙示録 特別完全版」よりも長い3時間40分という上演時間に慄いたけれども、楽勝楽勝。

公演後にタリーズで感想を交換しているなか、友人が作ったネイルチップの話になった。話しながら彼女が不気味な笑みを浮かべてこちらを見てきたので、何の顔なの?と聞くと「我ながらネイルが素晴らしい出来だと思ってる顔」とのこと。

かわい子ぶっているお姫様みたいな気持ちで微笑んでるよ、というが、どう見ても「シャイニング」のジャック・ニコルソンである。斧でドアをぶち破る有名シーンではなく、その前のじわじわ狂っていくところの笑顔に似ている。あの映画は3回も観たからよく覚えている。性別も年齢も顔の系統も全く違うのに、こんなに似ることがあるのだろうか。表情だけをスポイトで抽出して載せかえたようだ。ジャック・ニコルソン主演映画と言えば「カッコーの巣の上で」も好きだ。あれは狂気を「装う」男の話だったが、その時の顔とも似ている。

というような話を彼女にしたけれども、一回り年が違うので伝わるはずもない。いや、年は関係ないかもしれない。「カッコーの巣の上で」はサブスク配信されていないようだが、「シャイニング」の方はAmazonPrimeVideoで観られるのでそれだけでも観てほしい。それにしても見れば見るほど似ている。

ハリーポッターの舞台を見た直後なのに、完全にジャック・ニコルソンに支配されてしまった。これからシャイニングを観る。狂気っぽい1日だった。