CALAMARI CALAMATTE

佐野まいけるの日記

だいたい1か月日記:体に悪いサウナ

なかなか物を書くスイッチが入らなくて困った。入らなくて、というかスイッチ自体がどこかへ行ってしまった。こういう時に限って書く用事があるものだ。探せは探すほど逃げていくとわかっているので、今やらなくていいことを心の向くままやって、「君のことは全然探していませんよ、私も暇じゃないのでね。別にいなくても困らないし」という顔をしておく。そうすると向こうから近づいてくるのである。先ほどやっと顔を見せたので、また行方不明になる前にこの日記でしっかり捕まえておきたい。

四月の終わりに近所の銭湯がリニューアルオープンした。サウナが売りである。この一か月はここに週二のペースで通うことになってしまった。去年の三月まで、私にとってのサウナはただの焦熱地獄であった。人が入っていい温度ではない。銭湯や入浴施設に行っても決して立ち入ることのなかった領域だが、入り方を教えてもらって、熱から頭を守る帽子を買ってから大好きになった。

しかしながら、「サウナは体に良い」という言説には懐疑的だ。灼熱の空間で身を焼かれた後に水風呂で一気に体を冷やし、休憩は挟むもののをそれを繰り返すのである。ヒートショック起きるよ。でももうどうでも良くなった。気持ちいいんだもん。気持ちの良いものは大抵体に悪いのである。酒もやり方によってはかなりの毒だ。煙草なんか健康に良いところはひとつもないが、喫煙者は減らない。私はサウナの気持ちよさを取る。倒れたりしないようにできる限りの対策はするが。

しかもこの銭湯、番台にクラフトビールのタップがついているのである。サウナで体を痛めつけた後にアルコールを摂る。どう考えても体に悪い。しかも高級クラフトビールだから、一杯千円くらいする。でも私は飲む。美味しいから。入浴中にたっぷり水分を摂っているし、ゆっくり味わうタイプのビールだから一気飲みは避けられているのは幸いである(これがアサヒスーパードライだったら急アルで倒れるところだ)。さらにはテラスがあるので、夜風にあたりながら酒を飲むことができる。こんな娯楽施設が徒歩十分圏内にできてしまったら、そりゃ週二で通うだろう。

この一か月もっと色んなことがあったはずだが、サウナの話で終わってしまった。今日もこの後行くかもしれない。